1. 似合わない原因は「余白」にあった
中高年になってから「以前は似合っていた形のはずなのに、なんだか冴えない」と感じたことはありませんか?私も長年そうでした。店では「悪くない」と思って買うのに、家で写真を撮ると老けて見えたり、疲れて見えたり…。原因を探して眼鏡店の店員さんに相談したところ、「形や色も大事ですが、余白のバランスが整っていない」と教えられました。
ここで言う余白とは、フレームの内側に見える肌の面積、眉との距離、レンズ内での黒目の位置、頬との間隔などのこと。このバランスが崩れると、顔のパーツが小さく見えたり、間延びして見えたりします。逆に余白が適切だと、同じ顔立ちでも驚くほど若々しく見えるのです。まずは形や色だけでなく、この余白が自分に合っているかを意識してみましょう。
2. 眉とフレームのバランスを合わせる
メガネを掛けたとき、眉の位置とフレーム上端の関係はとても重要です。眉が大きくはみ出していると派手で強すぎる印象になり、逆に完全に隠れてしまうと表情が読めず、暗い雰囲気になります。理想は「眉のカーブとフレーム上端のカーブが近い」状態。
私の場合、眉が太く直線的なので、フレーム上端がほんの少し眉にかかるスクエア寄りのデザインがベストでした。丸みの強いフレームだと眉と喧嘩してしまい、違和感が出ます。試着の際は正面だけでなく、斜めや横からの見え方も確認してください。笑顔や会話の最中に眉とフレームのバランスが崩れないかも要チェックです。
3. 黒目をレンズ中心に近づける
似合い度を左右するもう一つのポイントが、黒目(瞳孔)の位置です。黒目がレンズの中心に近いと、視線がまっすぐ届き、自然で力強い印象になります。逆に内側や外側に寄ると、寄り目や目が離れて見える錯覚が生まれます。
フレーム幅が広すぎると横の余白が広がって顔が間延びして見え、狭すぎるとこめかみが張った印象になります。目安は顔幅+左右2〜3mmのフレーム幅。私は以前、デザイン重視でやや大きめを選んでいましたが、サイズを見直してPD(瞳孔間距離)に合わせたら、「痩せた?」と聞かれることが増えました。
4. 素材選びは「影」と「軽さ」が鍵
素材は見た目だけでなく、肌の映り込みや影の出方に直結します。
アセテートは艶やかで顔色がパッと明るく見える反面、厚みや濃い色を選ぶと重たくなりがち。チタンやβチタンは軽量で影を落としにくく、ビジネスシーンでも清潔感がありますが、あまりに細すぎると線が弱く、疲れた印象になることもあります。
私が選んだマットネイビーの薄リムは、影が少なく肌トーンが均一に見え、軽さのおかげで長時間掛けても表情がこわばらなくなりました。肌に影を作らないことは、若見えの大きな鍵です。
5. 色は肌のくすみを拾わないものを
色選びは肌色との相性が大切です。理論的にはアンダートーン(黄み寄り肌・青み寄り肌)に合わせますが、簡単なのは「肌のくすみや赤みを拾わない色」を選ぶこと。
黄みが出やすい人はグレイッシュなネイビーやチャコール、青白く見える人はデミ柄やウォームグレーが似合いやすいです。私も以前は黒フレームが定番でしたが、40代に入り黒が顔の影を強調するようになり、デミ柄に変えたら表情が柔らかく見えるようになりました。自然光の下で自撮りして比較すると、色による印象の差がよく分かります。
6. 形で「持ち上げ効果」を出す
顔の下半分が重たく見えやすくなる中高年には、形選びで「持ち上げ効果」を狙うのがおすすめです。
丸やボストン型は優しげで親しみやすい印象になりますが、下まぶたのハリが落ちてくる世代には、下辺がやや直線的なウエリントン型が頬を引き上げて見せてくれます。スクエア型はキリッとしますが、角が強すぎると険しさが出るため、角を落としたデザインが無難です。たった1〜2mmの縦幅や角度の違いで、「若々しい」か「老けて見える」かが変わります。
7. 掛け心地の調整は妥協しない
見た目だけでなく、掛け心地の微調整も非常に重要です。テンプル(つる)の傾斜が強すぎると頬に当たって笑顔がぎこちなくなり、ノーズパッドが合っていないと鼻に赤い跡が残ります。
ショップでのフィッティングでは、耳後ろの曲げ角度やパッドの高さを1mm単位で調整してもらいましょう。私は耳後ろの角度を少し変えただけで、長時間掛けても痛みがなくなり、下を向いてもずれない快適さが得られました。
8. レンズ選びも見た目に影響
意外と見落としがちなのがレンズのコーティングです。反射が強いと目が隠れて見え、オンライン会議などで表情が伝わりにくくなります。低反射タイプやニュートラル系のコーティングがおすすめです。
また、老眼が進む世代は遠近や中近の選択で迷いますが、生活スタイルに合わせて選ぶのが正解。私は遠近を選び、度数を0.25弱めてもらったことで、長時間の使用でも疲れにくくなりました。
9. TPOで使い分ける「2本+α」戦略
一本で全てを賄おうとすると、中途半端になりがちです。理想は用途に合わせて2本、余裕があれば+1本を持つこと。
- ビジネス用:細リム・マットカラーで信頼感
- オフ用:デミ柄やライトカラーで柔らかさ
- 追加:薄色サングラスで屋内外対応
この体制にしてから、私は「仕事ではきちんと感」「休日は軽やかさ」を演出できるようになりました。
10. メンテナンスで清潔感を保つ
どんなに似合うメガネも、汚れや黄ばみがあれば台無しです。帰宅後は水洗いし、中性洗剤で皮脂や化粧汚れを落とします。レンズ拭きだけでは汚れを広げるだけなので注意。
月1回はショップで超音波洗浄を受け、ネジのゆるみも点検しましょう。さらに眉や耳周りの産毛を整えると、フレームと肌の境目がすっきりし、清潔感が一段アップします。
まとめ
中高年のメガネ選びは「余白を整える」ことが若見えの鍵です。眉とフレームの関係、黒目の位置、素材や色、形、掛け心地まで総合的に見直すことで、同じ顔立ちでも表情が生き生きと変わります。
次の一本は、視力を補うだけでなく、自分の魅力を引き出し、人との距離を縮めるための道具として選んでみてください。

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